「企業文化 改訂版: ダイバーシティと文化の仕組み」を読んで、心理的安全性の重要性を再認識した
- 作者: E.H.シャイン,エドガー・H・シャイン,尾川丈一,松本美央
- 出版社/メーカー: 白桃書房
- 発売日: 2016/06/10
- メディア: 単行本
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なぜ手に取ったか?
最近、エンジニアリング文化をどのようにしてマネージメントしているのか?みたいな発表資料をよく見るし、自分の組織で“良い文化”をどのようにして広げていくのか?そもそも自分の組織の文化ってなんだろう?ということを考えてみたかった。
組織文化は何か?どのようにして文化を作っていくのか?変えていくのか?をということを知りたかった。
内容
以下のような項目に触れられていて、とても良かった。各章ごとに考えるきっかけとなる「読者への質問」の枠があって、理解も進んだ。
- 文化とは何か?
- 文化測定評価をどうするのか?
- 文化がどう作られ、どう変わっていくのか?
- 文化を変えるためにはどうすれば良いのか?
- サブカルチャーについて
- 多国間での文化差について
印象に残ったこと
- 文化とは社会的学習で、うまくいった経験が元になる
- どんな文化であっても安定的で、変化しようとするとかなりの抵抗がある
- 文化は上手く行った経験を元に作られるので、「その文化に乗っていればうまくいく」という心的作用が働く
- 文化によって、生活に意味を与え、予測可能なものにしている
- 単純なアンケート調査では文化はわからない
- 何を質問したら文化を測定できるのかがわからない
- 文化は、表面的に出てくるものと、深層的な根っこのものがある
- 服装、意思決定方法、意見の対立への対処方法、ライフワークバランス...etcなどに現れることが多い
- 文化の変革の動機づけである「生き残り不安」よりも、文化を変革することへ抵抗する「学習する不安」が少なくならなければ、変革は全く進まない
- 良い文化も、悪い文化もない
- 人間関係がうまくいって、成果が出せていればそれは文化が機能しているということだけ
文化の文脈でも出てきた心理的安全性
この前読んだ、"チームが機能するとはどういうことか"にも心理的安全性が重要と書かれていたし、最近読んでいるチーム・組織作りの本には、心理的安全性が多く出てくる。
こう何度も登場してくると、心理的安全性はチーム・組織を作る上で一番重要なんだなと強く思わざるを得ない。心理的安全性は、組織を動かす/強くするには不可欠な観点なんだなと思う。