Google re:workの"Guide:Understand team effectiveness”を読んで、まとめてみた:強いチームの作り方
最近、良いチームとは?を勉強していたり、調べていたりすると、よく登場する「心理的安全性」という単語。google re:workのサイトに、心理的安全性を中心にGuide: Understand team effectivenessがまとめられたコンテンツがあったので、読んで理解するついでに、まとめてみた。
Introduction
多くの組織では、チームが作られ作業をしている。チームでの作業では、対人的な問題・不適切なスキルセット・不明瞭な目標設定によって、生産性を妨げられ、摩擦を引き起こす場合がある。そこで、Googleリサーチは、生産性の高いチームの秘密を研究し、それを解明した(コードネーム:アリストテレス)。 (コードネームの由来は、アリストテレスの”the whole is greater than the sum of its parts"の言葉)
Define what makes a “team”:チームとは何か?
work groupとteamの違い
- work group
- 相互依存性が少ない
- 組織的構造は管理的・ヒエラルキーがしっかりとしている
- 情報共有は定例で共有される
- team
- 相互依存性が高い
- 仕事を計画し、問題を解決し、意思決定を行い、特定のプロジェクトの進捗状況を確認する
- チームメンバーは仕事をするためにお互い力を必要とする
相互依存性に注目し、相互依存性が高いチームにフォーカスして、調査を行った。調査の対象となったチームの大きさは、3人から50人だった(中央値:9人)。
Define “effectiveness”:効果を定義する
効果を計るには、“計測”が必要となる。そのため、下記の4つの定性的な評価と定量的な評価の両面で評価することにした。
- チームのエグゼクティブ評価
- 経営幹部は結果(例:販売数や製品の発売)に最も関心を示した
- チームのチームリーダーの評価
- チームリーダーは、大きな視点と個人の両方に関わる問題、オーナーシップ/ビジョン/ゴールという点に関心があった
- チームメンバーのチームメンバーの評価
- チームのメンバーはチームの効果に最も関心を示した
- 四半期割当に対する売上高
- 定量的な評価
Collect data and measure effectiveness:データ収集と効果測定
- 研究対象:180チーム
- 方法
- リーダーとの二重盲検のインタビューを数百回行って、チームの有効性を推進したと思ったことを聞き出した
- 「従業員エンゲージメント調査の250項目を超える既存の調査データ」と、「仕事と人生に関するGoogleの長期的な研究であるgDNAの関連性」の調査
- 質問項目のサンプル
Identify dynamics of effective teams
本当に重要なことは、「誰がチームにいるのか」ではなく、「チームがどのように協力し合っているのか」ということ
チームパフォーマンスに重要なこと(重要度順)
- 心理的安全性
- 人間関係のリスクを取れる状態
- 無知、無能、否定的、破壊的とみなされる不安が少ない
- 自分の間違いを認めたり、質問したり、新しいアイデアを提案しても非難されない
- 信頼性
- 質の高い仕事を時間内にすること
- 責任から逃げるのとは逆
- 構造と明確さ
- 意義
- 仕事の意義を持つことで、仕事自体の質も上がるし、チームもよくなる
- 意義は人それぞれで、「お金をもらう」「家族を養う」「自己実現」など様々
- 影響
- 自分の仕事が組織にプラスに影響しているという実感が大事
チームパフォーマンスに影響がないこと
TwoPizzaTeamのように、チームは大きすぎない方がいいという研究も多くあるが、Googleの研究では以下のものは、チームパフォーマンスに有意な差がないと言っている。
- チームが同じオフィスに一緒に座っていること
- コンセンサス主導の意思決定
- チームメンバーの外出
- チームメンバーの個人パフォーマンス
- 作業量
- 年功
- チームの大きさ
- 在職期間
Tool: Help teams determine their own needs
Googleはこの調査結果をもとに、5つの要素に注目した質問紙を作成した。
- 心理的安全性
- すべてのチームメンバーは、お互いに発言を求められるようなブレーンストーミングを楽しんでいますか?
- すべてのチームメンバーは、失敗をオープンにしますか?それとも、失敗を避けようとしますか?
- 信頼性
- チームメンバーが何かをやると言ったら、やりきりますか?
- チームメンバは、遅延や責任について、積極的に会話しますか?
- 構造と透明性
- チームメンバーは、チームとプロジェクトの目標とその達成方法を知っていますか?
- チームメンバーは、自律性、オーナーシップを持っていると感じていますか?
- 意味
- 仕事はチームメンバーに個人的かつ専門的な達成感を与えていますか?
- 能力はスキル/能力と興味の両方に基づいてチームメンバーに合っていますか?
- 影響
- チームメンバーは自分の仕事がより良いものを生み出していると感じていますか?
- チームメンバーは、より高い目標を達成するために自分の仕事が重要だと感じていますか?
- 現在のチームは幸福/燃え尽きに対してどのように影響していますか?
Tool: Foster psychological safety
心理的安全性が一番重要。心理的安全性が高い人は、Googleから離職する確率が低かった。 心理的安全性が高いと、チームメイトからのさまざまなアイデアの力を活用して、より多くの収益をもたらし、2倍の効果があると評価されている。
“team psychological safety”
組織行動科学専門の Amy Edmondson がチームの心理的安全性を「このチームは、対人的リスクを取っても十分に安全なチームである」という考えをチームのメンバーで共有していること
と定義している。
心理的安全性のレベル
チームの心理的安全性のレベルはいくつかある
- このチームで失敗を犯すと、しばしばあなたのせいにされる
- このチームのメンバーは、困難な課題や問題を提起をすることができる
- このチームの人々は、“違い”で他の人を拒絶することがある
- このチームでリスクを取ることは安全
- このチームで、他のメンバーに助けを求めるのは難しい
- このチームでは、私の努力の足を引っ張るような行動をわざとする人はいない
- このチームのメンバーと協力して、自分の独自スキルと才能が評価され、活用されている
心理的安全性を高めるために個々人ができること
- 仕事を作業としてではなく、学習するものとして、フレーミングする
- あなた自身の失敗を認める
- 好奇心をモデルにして、たくさんの質問をする
Manager Actions for Psychological Safety
- エンゲージメントのデモンストレーション
- 会議中、会話に集中する(ミーティング中にノートパソコンを閉じるなど)
- チームメイトから学習させてもらうという意思で質問する
- 口頭で答えることで、エンゲージメントを表示します(「それは意味があるので、もっと教えてください」)
- 身体言語に注意する。話す人の方に向くなど
- アイコンタクトで、話を聞いていることや、理解を示す
- 相互理解を深める
- 途中途中で話を要約する
- 合意していること/していないことを意識し、質問を受け付ける
- コメントを口に出す(「わかりました」など)
- 責任を負う犯人探し(「なぜこれをやったのですか?」)ではなく、解決策に焦点を当てる(「どうすればこの問題を確実にすることができますか?次回よりスムーズに行くのですか?」、「次回のためにゲームプランを立てるために一緒にできることは何ですか?」)
- 自分自身の表情を考える(否定的な顔をしていないか?)
- 会話や会合中に理解を示すために、うなづく
- 対人関係
- 自分の仕事のスタイルややり方を共有し、チームメイトに同じやり方を促す
- チームメイトとの距離を縮める(例:追加の1on1、フィードバックセッション、キャリアコーチング)
- 追加の1on1 /チームミーティングでは目的を明確に伝える
- チームの貢献に感謝する
- チームメンバーが他のチームメンバーについて否定的な意見を述べた場合、介入していく
- 身体を開放した状態にする(例:すべてのチームメンバーと顔を合わせ、背中をグループに戻さない)
- 親密な関係を構築する(例:チームメイトと仕事以外の生活について話す)
- 意思決定
- チームメートからの意見、意見、フィードバックを求める
- 話を中断するようなことをしたり、中断したりしない(たとえば、誰かが中断したときにステップインして、自分のアイデアが聞こえるようにするなど)
- 決定の背後にあるプロセス/推移を説明する
- 柔軟性に欠けることなく自信と確信を示す
- チームの議論を管理する(チームミーティングでのサイド会話を許可しない、個人的対立をさせないなど)
- はっきりと聞こえる声で喋る
- チームをサポートし、チームを代表する(例:リーダーシップとチームワークを発揮し、チームメイトに信用を与える)
- チームにあなたの挑戦するビジョンを伝え、後押しをしてくれるように依頼する
- 失敗について。仕事と失敗に関する考え方を共有する
- チームメイトに危険を冒した挑戦をするように奨励し、リスクはマネージャが負うことを見せる
まとめ
書籍チームが機能するとはどういうことかは、心理的安全性は何なのか?という話が中心でした。一方、このサイトは、googleが心理的安全性を重要と思うに至った経緯や調査の内容や質問紙の内容が載っていて、実践や現場に近い形で説明がされていて、参考になりました。この質問紙は会社のメンバーでやってみようかなーと思います。
参考までに、拙著の書籍チームが機能するとはどういうことかの感想はこちら。 sleeping-micchi.hatenablog.com
書籍「デザインの伝え方 -組織の合意を得るコミュニケーション術」はデザイナだけでなく、要件定義をやるSIerも参考になる読んで損がない本だと思う
- 作者: Tom Greever,坂田一倫,武舎広幸,武舎るみ
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2016/09/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
デザインの伝え方を読んだので、その感想とメモを書きます。
なぜ、この本を読もうと思ったのか?
下記のような問題意識があって、新刊案内で知った時から、読もうと思ってました
- 案件を進める中でデザインを決めるのがネックになりやすいケースが多い気がする
- デザイナでない私もデザイン/仕様の説明をする時があるけど、うまく説明できている気があまりしない・・・
- UI/デザインを説明する際に、[オレオレUI]を押し込まれるケースが多く、何とかしたい
- デザインの重要性が上がってきて、今後、デザインを説明するスキルが必要になっていくはず
読んでみての感想 と 印象に残ったこと
書籍のタイトルが“デザイン”の伝え方ですが、正解がない/素人でも意見を言いやすい/好き嫌いで判断がされやすいような決め事をする時には応用が利きそうな内容で、デザイン以外の伝え方にも参考になる気がしました。また、コミュニケーション戦略・戦術に関しては、合意に持って行くプロセスなど、誰にでも応用が効きそうな内容でした。
自分はデザイナではないので、デザイナの方にオススメできるかはわかりませんが、以下のような人にオススメです。
- デザイナーでなくてもデザインを説明する立場にある人
- 要件定義や重要な会議で、スムーズに“合意”に持っていきたい人
- 正解がない/素人でも意見を言いやすい/好き嫌いで判断がされやすいことを議論し、自分の意見を相手に伝え納得してもらいたい人
・・・あ、これって、SIerでやるようなことじゃないか!ということで、SIerの人も読んでみてはいかがでしょうか?
印象に残ったことは、たくさんありますが、「なぜそのデザイン/設計にしたのか?」という理由をすぐに説明できるように常に準備しておくことの大切さ、その分野のプロとして会議に参加して合意まで持って行くまでの振る舞い方など心構えについては印象に残りました。
あと、「レビューで突っ込むことが好きな人に対して、あえて隙をつくっておく(アヒルを忍び込ませる)」「最高の案だけでなく、これまでの思考過程を見せるためにボツ案も持って行く」など、普段無意識にやっていたり、先輩から口頭で教わった会議で合意に持って行く手段も取り上げられていて、「あー、良くやる良くやる」と納得しながら読みました。
こういう合意まで効率的に持って行くテクニックは、口頭口伝で教わる部分が多いかと思いますが、そう言った部分が体系的にうまくまとめられている本だと思うので、デザインだけでなく、会議で合意形成するまでに苦労している人にはオススメです。
最近気になった人事・組織・チームの作り方のニュース(11/14)
岡田武史と澤穂希が語る「短所を克服しないマネージメント術」
http://citrus-net.jp/article/8592
印象に残ったのは下記の文章。
その理由は、80点の選手を何人集めても、最高レベルは80点までにしかなりませんが、それぞれ異なる部分で100点を持った選手を組み合わせれば、お互いの短所も補完し合って、すべての部分で100点のチームが作れるかもしれないからなのだそうです。
短所を補うのは、ボトルネックとなる能力上げる作業。長所を伸ばすのは、最大パフォーマンスを上げる作業。現状のチームの状態と把握して、チームマネージメントをするのが大事だなと。
若手が多くて、「Gitなにそれ?美味しいの?」っていう状態なら、「構成管理とは?開発プロセスとは?」といったボトムを上げる作業をするべきだし、ある程度の基礎がみんなわかっている状態であれば、モバイルできます/フロントできます/機械学習できますという感じで、個々の専門性を伸ばす方が大事だと思う。
チームの今の状態を見て、ボトムを上げるか/最大値を伸ばすか考えるのが良さそう。
サイボウズの開発を支えるKAIZEN文化
サイボウズさんの文化の話は、最近良く見かけるけど、いい文化だなーと思う。対外的に発表ができるくらいに方針を持って、文化を作っているというのがいい。自分の会社/チームの文化について対外的に発表できるのだろうか?と考えると、そこまで強い方針付けがされているわけではないと思う。(チームぐらいまでの規模だったら、なんとかできるかもというレベルかな)
「採用での求める人物像設計」に役立つ7つの考え方
https://hcm-jinjer.com/media/contents/a-contents-3417/
採用にもペルソナ設計して、イメージを持つという手法が使えるんだと発見した記事。確かに、ペルソナを意識して書いてみるというのは非常に有益かもしれない(イメージが強くなりすぎるのもそれはそれで良くない気もするが)
普段使っているIT設計手法もいろんな部分で応用ができるなと思った記事でした。
『Yahoo!の週休3日制』について
https://hcm-jinjer.com/media/contents/b-contents-2983/ http://www.huffingtonpost.jp/2016/10/29/yahoo-japan-work-style-reforms_n_12702582.html?ncid=engmodushpmg00000004
Yahoo!の週休3日制について、2つの記事があったので、メモ。 週休3日制について、少し誤解をしていて、労働時間が減る訳ではないのねという自分の理解の訂正ができた。 あと、興味深かったのがここの部分。
色々なコラボレーションを生むのが狙いなんですが、本当にこれで生産性が上がったのか、イノベーションが生まれたのか、きちんと測っていきたいと思っています。実際の交通量や、会話量などの増加率をいま測り始めていますが、まだ不十分でそこは我々の宿題です。
なかなか、効果測定にまで踏み込んだ記事が少ないのは、効果測定の手法ががちゃんと確立されていないからなのかなーと思ったり。最近、働き方改革って盛んに叫ばれるようになったけれども、いい方向に向かっているのか?の効果測定の議論がなされていない気がして、そこが個人的には不安に思えます。効果測定は難しいとは思うけれど、向き合っていかないとなーと思いました。
IT企業の男性社員が育児休業を取得して感じた7つの気づき :イクメンなんて言葉はなくなればいいのに
前回のエントリにも書きましたが、出産から2ヶ月ほど育児休業を取得し、先日仕事に復帰しました。育休を取得してみた全体的な感想をまとめてみたいと思います。
ちょっと釣りっぽいタイトルにしました。イクメンという言葉がなくなってしまうぐらいに、男性の育児も“普通のこと”になったらいいですね。私も「育休とって、イクメンだね!」とよく言われましたが、自分ではイクメンだなんて自覚はありません。自分はかなり恵まれた環境にいるとは思いますが、男性が育児参加することは“イクメン”じゃなくて、普通のことだと思うのです。
このエントリが、男性で育休を取得しようかどうか迷っている人の参考になれば幸いです。
育休の感想/気づき
- 父性が育った気がする
- 育児について:休日も平日も24hずっと一緒にいること
- 妻のサポートと生活リズム
- 仕事に対する感覚が変わった
- 会社に対しての心理的安全性を感じるようになった
- 平日の街の様子がわかった
- 周りの人の反応
父性が育った気がする
母親はお腹の中からずーっと一緒にいるので徐々に母性が育っているかと思いますが、父親は“父親になるという実感”を持ちにくいと思います。育児休業中に子供と一緒にいることで、父性が育って、父親になれた気がしました。
また、母親・父親ともに最初の“親レベル1”の初心者の状態から、同じペースで母親・父親として成長できたというのは大きかった気がします。オムツの替え方、あやし方、沐浴のやり方・・・、母親・父親で一緒に試行錯誤しながら親レベルを上げていけたのは良かったと思います。母親と父親の親レベルのズレがあると、不満/摩擦の原因になると思うので。
育児について:休日も平日も24hずっと一緒にいること
「泣いている理由がわからない」「ずっと抱っこしていないと落ち着かない」24hずーっと一緒にいて面倒を見る経験は貴重な経験でした。
休日だけでなく平日も一緒にいられることで、感じるものは違うと思います。 仕事とは違い、“休みもなければ、評価フィードバックもなく、期限の終わりがない育児の精神的負担”を感じると共に、その精神的負担を吹っ飛ばすほどの子供の可愛さ。そんなことを感じました。
妻のサポートと生活リズム
第一子の場合、3時間おきに母乳・ミルクをあげる、子育ても手探り/試行錯誤、夜も眠れないなど生活が一気に変わるので、生活リズムを作るのに時間が必要でした。
個人的感想ですが、生活に慣れてきたなと思うポイントは2回あって、1週間と1ヶ月の時に生活リズムが出来てきたなーと思いました。まず1週間、そして1ヶ月の間は生活リズムが安定してこないので、育休をとってサポートしてあげてもいいんじゃないでしょうか?(まだ2ヶ月目以降は体験していないので、これからどうなるのかは分からないですが・・・)
仕事に対する感覚が変わった
仕事から離れてみて、仕事は人生のほんの一部分なんだなと再認識できました。今までは仕事とプライベート50:50ぐらいの感覚だったんですが、30:70ぐらいになりました。それと同時に、仕事に居場所があるということは、自分の能力を発揮できる場所があるということで、大事な場所でもあるとも思いました。
仕事とプライベートは、70:30ぐらいの感覚になりましたが、仕事の30をいかに濃い30にするのか、限られた時間だからこそ良い仕事ができると思って、頑張っていきたいです。
会社に対しての心理的安全性を感じるようになった
会社に対して、心理的安全性が増した気がします。今の部署・チームであれば、今後、何かの問題で“普通に”働くことが難しくなったとしても、「相談すれば何とかなるんじゃないか」という漠然とした安心感が生まれました。
改めて、弊社、いい会社だなぁと。育休取得促進は、人材の引き留めにはかなりの効果がある気がしました。
育休中のSlackは良かった
育休中もSlackでの議論を横目で見ていたので、仕事の大きな流れは抑えられていた気がします。そのためか、仕事復帰した時も、すっと入っていけた気がします。
また、仕事の話題でないものはSlackでチームメンバーと会話していたので、「そんなに会ってなかった気がしない」と言われたり、過去の人にならずに済んだ気がします。育休中もメンバーとのコミュニケーションをとるということは大事だと思います。可能であれば、育児休業中もSlackやメールなどで、会社のメンバーとコミュニケーションをとることをお勧めします。
平日の街の様子がわかった
これは超副次的なことですけど、仕事をしていると見ることができない平日の昼間の街中の様子を見ることができました。平日のスーパー、小学校など、昼間の様子が見れたのはいい経験でした。
周りの人の反応
幸せなことに、総じて、悪い反応はなかったです。今の自分の環境はとても恵まれた環境だなーと実感しました。皆様、本当にありがとうございます。
両親・家族など
最初はびっくりしていたけど、「時代は変わったのねー」という感じで受け入れてもらえました。
上長・同じチームの方々
育休の相談をした時に2つ返事でいいよと言ってくださったり、「もっと長く取ればいいのに」など、本当にありがたい言葉をかけてくれました。協力してくださった皆様に感謝です。
友人・他の会社の人々
「いい会社だねー」「君っぽいね」「イクメンだねー」などの反応をもらいました。
まとめ
子供が生まれるということに加えて、育休を取得して、貴重な経験をして、色々な学びがありました。
女性は出産があるため、半強制的に出産・育児休暇を取ることになっているのに対し、男性は自分の意思で育休を取らなくてはいけないと思います。個人的には、男性はたとえ育休を取得しない場合でも、メリデメを一度考えた上で「育休は取らない」と決断をする方がいいのかな?と思います。「育休を取る」「育休を取らない」の決断をちゃんとするべきかなと。それがイクメンが普通になって、イクメンという言葉がなくなっていくための第一歩な気がしました。
「コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと」はジブリ好きだけでなく、コンテンツに関わる人は読んで損はないかと思う
コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと (NHK出版新書)
- 作者: 川上量生
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2015/04/11
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (12件) を見る
今日の金曜ロードショーで、となりのトトロをやっている中、この本、読みました。
なぜこの本を取ったか
ドワンゴの川上さんがスタジオジブリに入って、何を感じたのか?コンテンツとは何か?ということが気になったので、読んでみることにした。
自分も仕事でCMSを作ったり、Webサイトを作ってコンテンツを配信したり、user generated contents(UGC)の基盤を作ったり・・・。“コンンテンツ”に割と触れることは多く、コンテンツという単語をよく聞くけれども、その“コンテンツ”って何だ?いいコンテンツって何だ?コンテンツってどうやって作るん?などということが疑問に思ったりしていた。
IT業界の川上さんが、コンテンツをどう捉えて、どう理解したのかに興味があった。
内容について
主に語られる対象は、アニメ映画ということで、IT/Web業界的なコンテンツについてはあまり語らえていないけれども、今一度、”コンテンツ”を考えるきっかけとなる良い本でした。私は、コンテンツの配信/収集の基盤を作ることが多い中で、コンテンツがどういうもので、どのように生まれてくるのかということが議論されていたので、非常に面白い本でした。
印象に残ったのは下記のようなところ。
- コンテンツは、メディア・対象・方法の3つで決まる
- コンテンツは、客観的情報量と主観的情報量の2つの情報を持っている。客観的情報量が少ないけれども主観的情報量を多くしていくのがコンテンツの本質。
- コンテンツは現実の模倣であり、現実世界を特徴だけで単純化してコピーした脳の中のイメージの再現
- クリエータは、脳の中のイメージの再現をする人
- コンテンツが再現しようとしているイメージはひとつに収束しやすいので、多様性が高いと思われるUGCは、逆に同じものになりやすい可能性がある(美味しい食べ物のイメージなど、脳の中のイメージは同じものになりやすい)
- DeepLearningのオートエンコーダ的な感じで、人々が普段の生活で学習しているイメージは同じにやりやすい
- 美男美女の方が書きにくい(美男美女とされるのは、平均顔)
- 同じになりやすいパターンをいかにしてずらすか
- 引っ掛かりを作る、予測させない、大作を作るなど・・・
脳の中のイメージということが、とてもよく言い表せているなーと思った。脳の中のイメージというと、ユング心理学の集合的無意識・元型・物語と近いなと感じた。(あんまり専門ではないので、違ったらスイマセン)
感想
CMSとか作っている中で、その中身のコンテンツがどう作られているのか?ということを知れたのは非常に良かった。コンテンツマーケティングの本を読んだりしたことはあったけれども、「Webページの内容をどうするか?」「テーマ設定はこうしましょう」「SEOを考えてコンテンツは書きましょう」とか、そういう類のことしか載っていなかったので、コンテンツの真髄?を感じとれたのは良かった。
自分の仕事でいうと、例えば、スマホアプリ開発は、スマートフォンというメディア(制限)の中で、サービスの価値を届ける手法を探していると思います。メディアと対象は固定なので、手法で勝負しているのが、UIUXデザイナではないでしょうか。脳の中にあるサービスのUIUXをうまく再現し、同じパターンにならないようにズラしを入れる。自分自身は仕事でコンテンツは作ることは、ほぼないけれども、デザイナさん・UIUX担当メンバと話す時は、この辺のことを意識しておきたいと思います。
あと、ドワンゴの川上さんというIT業界の方が、書いてくださっているので、同じIT業界の人間としては理解しやすかったです。 ちなみに、この本を読んだあとに、ジブリ作品を見ると、少し見方が変わりました。ジブリ作品を見る前に読むと見方が少し変わると思います。
最近気になった人事組織チーム作りのネタ(11/4)
前回更新から、ちょっと間隔が空いてしまいましたが・・・
人事が変わる 米で世界最大HR Techイベント
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO08756080V21C16A0000000/
10月にアメリカで行われたHR Technology Conference & Expoのレポートの記事。
ビッグデータ、機械学習、IoT、可視化などの技術向上・普及によって、HR tech来てるよっていう話。現状だと、状況把握や理解のフェーズのソリューションは成果が出ているが、予測や対策まで踏み込んで成功したソリューションはまだないらしい。HR techはブームきてるらしい。
確かに、人事系の勉強会も最近増えてきているし、HR techは盛り上がってきている感ある。従来から、勤怠管理などをはじめとした人事システムはITのメイン領域の一つではあったけれど、今後どう変わっていくのか・進化していくのかが気になる。
採用ブランディングは人事がつくる -メルカリ流 リファラル採⽤の実際
「人事はバックオフィス部門だから、表にはあまり出てこない」みたいな私の勝手なイメージがあるけれども、人事採用の手法もどんどん変わってきているんだなぁと。イケイケな会社はいい人事ブランディングができているんだろうな。
フィードフォースのエンジニア組織デザイン
https://speakerdeck.com/hapicky/huidohuosufalseenziniazu-zhi-dezain
ビジネスモデルと組織の関係は気づきとして面白かった。こう言う理想の組織を作りたい!というのがあるのであれば、それにあったビジネスモデルを作る/ビジネスモデルに変えていくことが必要。
ビジネスモデルと組織の関係は、きっと、ビジネスモデルと働き方の関係とも似たようなものがあるなと思う。今、働き方改革を進める動きがとても強いけれども、無駄を削減する等ではなく、「こう言う働き方がいい!」という理想の働き方を求めるには、ビジネスモデルを変えないといけない可能性が極めて高いと思った。
「悪人の集団」から「誰もが頼られる組織」へ。フリークアウトのマネジメント体制とは
フリークアウトのマネジメント体制の話。自社の事業特性を理解し、マネジメントの在り方を事業特性に合わせていった。変化の速いアドテク領域に合わせるために、以下のようにして、「メンバー全員が専門領域を持つ」という方法で組織を作り変えていったらしい。
- 一人ひとりが専門分野を持ち、そこにピンを立てる。そして、ピンと事業がオーバーラップする部分を探す
- マネージャーは、一緒にピン立てをしたり、ピンと事業がオーバーラップする部分を見つけてあげる
- メンバーそれぞれが1つの役割を担っているので、組織としての強度がすごく弱くなるが、それを補う仕組みも考える
これは、とても参考になる考え方だと思う。最近の技術は進歩が早すぎるので、個人では抑えきれないので、チームとしてどう抑えるのか?ということへの参考になるし、「ピンは自分が決めて、ピンと事業がオーバーラップする部分を見つける」というのもいい。
Qiita 生みの親、海野弘成(@yaotti)が語る! 良いチームを定義する2つの条件
http://careerhack.en-japan.com/report/detail/727
やっぱり、ここでも心理的安全性が大事ということですね。心理的安全性、最近よく聞くようになってきました。
今回は、以上!
使い古しのスマホが育児の時にネットワークカメラ代わりになって便利だった
赤ちゃんを寝かしている際に、台所で料理したり、洗濯物を干している場合、「赤ちゃん、ちゃんと寝てるかな?大丈夫かな?」とめっちゃ不安になるものです。
ネットワークカメラを買って、どこからでも見えるようにしてもいいと思ったんですが、Webカメラを買わなくても、使い古しのスマホで代用ができて、使い心地も意外と良かったので、そのススメ。
どうするかというと、Skypeアカウントを2つ用意して、単純にSkypeでビデオ通話しているだけ。 (skypeでなくても、facetimeでも何でもビデオ会話ができればOK)
私は、使い古しで眠っていたエクスペリアを引っ張り出してきて、skypeを簡易Webカメラとして使っているけど、意外と便利。
ただし、マイクを切らないと、ハウリングするので、そこだけは注意が必要だけども、あとはいい感じ。
ネットワークカメラ、適当に探してみたら、だいたい5000円以上するし、買ってきてセットアップするのも面倒くさい。 ↓適当に探してみたネットワークカメラ
ITに弱い人だと、ネットワークカメラを設置するのにハードルに比べれば、スマホでskypeを入れる方がハードルは低いと思いますし、古いスマホ、1台ぐらいは眠っていると思うので、試してみてはいかがでしょう。