最近気になった人事組織ネタ(7/17)
女性が多い会社は業績が良い? その裏の不都合な真実
女性が多い企業は、人件費削減によって業績がいいのでは?という問いかけの記事。実際に、論文もでているらしい。 論文では以下のように、結論づけられていた。
本稿では、日本の製造企業は、女性役員や女性管理職を雇うことによって利益を得ており、その利益のかなりの部分が人件費節約によることを示している。
高い収益性の一部は(女性管理職の)低い人件費から来ているが、一部は明らかに女性管理職を追加的に加えることによって生産性が上がる効果である。後者の結果は、世界第 3 の経済国である日本においては、Becker の差別理論は、女性のリーダーシップがもたらす生産性向上の効果についても考慮する形で再編がなされなければならないことを示している。
最近、ダイバーシティ関連を調べていて、ダイバーシティ推進の文脈でよくみかけるフレーズが、「ダイバーシティ推進によって業績が良くなった」というようなもので、相関関係ではなく、因果関係で語っているものが多い。
この前の岩波データサイエンス Vol.3 を読んでから、因果推論をすこし勉強し始めたということもあって、ダイバーシティ推進と業績向上は、本当に因果関係にあたるのかは疑問に思っていた。本当に、因果関係なのか??交絡因子が入っているのでは?相関関係なのでは?とすこし疑問に思っているところにこの記事を見かけた。
まだ、元論文をちゃんと読めていないが、ざっと見、多変量分析でモデリングして、説明変数の係数をみているっぽい。これでちゃんと統計的因果推論になっているのかは、まだ私の力不足でよくわからない・・・。 けど、論文で指摘しているようなこともありそうだとは思うので、因果推論の勉強をちゃんとしてから、この問題をもう一度考察したい。
因果推論の勉強するかー。
人を雇うときのルール
厚生労働省の人を雇用する際のルールについて、描かれているページがあるのを見つけた。 就業規則に必須で書かないといけない項目であるとか、やってはいけないことなど、こういうルールがあるんだなと参考になった。
知って役立つ労働法 のページは、わかりやすくまとめてくれているので、いい。 就活やバイトなど、社会に出るときに、この辺の知識を持ってからでた方がいいな一と思った。
中学・高校でも授業でやったらいいんじゃないかな。
「オープンイノベーション白書」をとりまとめました~オープンイベーション推進の阻害要因・成功要因~(経済産業省)
オープンイノベーション白書なるものが出ていたので、オープンイノベーションとよく聞くけど、よく分かっていないから読んでみた。
事例の章はとてもよくまとまっていて、事例だけよんでも十分参考になる感じ。 内容で印象に残ったとろこをいくつか、ピックアップすると・・・
外部連携によって得られたものとして大企業においては「プロトタイプ・試作品の開発」と回答し た企業が最も多く、次いで「新しい技術トレンドの探索」であった。
これは、やはりという感じ。
新規事業について、最終的に自社内で事業化されなかった場合は、その技術やアイデアは「そ のまま消滅する」と回答した大企業が6割以上と多数であり、「水面下で検討を続ける」でも2割未 満であった
やっぱり、自然消滅・お蔵入りなんだなー
大企業が外部連携の相手先を探索するために行っている取り組みとして最も多く挙げられたの が「展示会等」(71.2%)への参加、次いで「論文・学会情報」(51.8%)、「仲介業者の活用」 (38.7%)であった。
出会いの場はやっぱり展示会なんだなー
オープンイノベーション白書の事例について
オープンイノベーション白書に書かれてた事例で、印象に残ったものを。
オリンパスのOpen Platform Camera
本プロジェクトは自社技術の一部をオープンにするという新たな取り組みであり、進めるにあた っては社内向けの説得や説明に尽力した。例えば、OPCでは様々なフェーズをオープンにしてい るが関係者によって「オープン」の意味合いやイメージが異なっていたため、どのフェーズの「オー プン」なのかを社内で説明し、コンセンサスを得る必要があった。
一般のカメラとOPCの売り方・売れ方の違いについて、社内で理解を得る必要があっ た。OPCはライフサイクルが長い製品にするため、またプラットフォームをネット上に設けているた め、一般のカメラと異なりネットのみで販売しており量販店では販売していない。グロースハックの 手法を初めて取り入れ、話題になる事例づくり、コミュニティ形成、サードパーティ充実などに取り 組むことで、アプリを増やしてユーザーを獲得するなど、潜在顧客を増やす方針としている。
この文章から想像するだけでも、かなりの社内説得が必要だったと推察されるけれど、それをやりきったというのは、すごいな。
東レ
東レにおけるオープンイノベーションの考え方として、オープンイノベーションとはいえ、すべてを 「オープン」にするわけではなく、東レのコア技術に関しては、「クローズド」に社内開発し徹底的に 品質を追求することを優先し、その一方で、各分野の有力顧客(世界のトップメーカー)と戦略的 パートナーシップを結んだ連携や、グローバルな技術スカウティングで、新しい「味付け」(付加価 値の提供)をすることをオープンイノベーションと捉えている。
会社としてオープンイノベーションの捉え方を定義して考えているあたりはさすが。 自分の会社は・・・。どうなんだろう・・・。
フィリップス
フィリップスのオープンイノベーションの成功事例として有名なのが、2010年にヒットした「ノンフ ライヤー」
おー、まじか!あれはオープンイノベーションの事例だったのか!
女がとうの昔に悩んだキャリアを、男は20年後に考える
女性のほうが、30代前後っていう、わりと仕事でも一人前になっていける時期に出産などのライフイベントがくるので、自分の働き方について早めに考えさせられます。男性が考えさせられる時期は、たいてい、もっと後。だけど、そこで考えなきゃいけない働き方のパターンの変化は男女でも一緒かなと。
このフレーズ、確かにそうだなぁと思った。
出産のタイミングで半ば強制的にキャリアが中断される女性と、育児休業が選択性でキャリアを中断しても・しなくてもいい男性とでは、全然捉え方が違うんだなとあたらめて思った。
自分はこのタイミングで割と意識して、自分自身の働き方とかを考え始めたけれど、そうでない人も沢山いるんだろうなと。そういう意味でも、上期下期の目標設定や、1on1できちんとキャリアについて考えさせるというプロセスは大事なんだと思った。
「キャリアのビジョンを持ち、半年ごとに更新させていく」ということは、会社として制度化していくには遠いけれども、まずは自分自身で実践していこうと思う。
働くママだけじゃない。Google が目指すのは、誰もがHappy に働ける社会
そんな「働きたいけど働けない」という女性をテクノロジーの力でサポートしたい! とGoogle 社員の思いから生まれたのが、「Women Will Japan」の取り組み
このyoutubeを見てもらえれば、イメージがつくと思いますが、いい取り組み。
アイディアを募集して、それを実践している企業・人がコラムを書き、その体験を広げようとしている。
アイディアを眺めているだけでも参考になるし、実践している人のコラムを見ても参考になる。
また、働く女性の現状がインフォグラフィックスで可視化されていたり していて、情報としても、とてもよくまとまっている。