「Webコンテンツマーケティング サイトを成功に導く現場の教科書」を読んだ
なぜ、この本を手に取ったのか
CMS基盤つくったり、仕事で“コンテンツマーケティング”という単語をチラホラ聞いたりしていた。直接コンテンツマーケティングとは関わりがなかったけれども、その基盤や入れ物をつくっていたりはするので、なんとなくの雰囲気は感じ取っているけれども、“コンテンツマーケティング”って具体的に何するんだ??というのも知っておきたいなと思い、この本に惹かれ、読んでみることにした。
あ、それでいいんだ
- 基本的には、自分が思っていたコンテンツマーケティングと、この本で説明されているコンテンツマーケティングには相違がなかった。また、コンテンツをつくるときの考えや計測方法、KPI/KGIなども相違なかった。たとえば、以下のような感じで、エンジニアでも意識していることが多い概念と同じな部分が多かった
- コンテンツをつくる → 最近の人間中心設計(HDC)やUXを考える
- 計測方法、KGI/KPI → Lean Analytics やログデータ分析の考えと同じ
- (自分ができているかどうかとは別にして)最近、エンジニアでもUXを考えたり、ログ分析をしている人が多いように、エンジニアでも企画やマーケティングの仕事も意外とできてしまうのではないかとふと思ったりした。どんなコンテンツが欲しいかを考え、配信して、フィードバックを回収して改善する。つくるものがアプリかコンテンツかの違いだけで、リーンスタートアップに通じるものがおおいにあると思う。エンジニアも十分に戦える領域だと思う。
ふーん、なるほど
上記のように8割ぐらいはどこかで聞いたことがある話ではあったものの、下記のようないくつかの新しい発見もあった
- クイズ形式がいいのか、インフォグラフィックがいいのか、教育動画がいいのか、などのコンテンツマトリクス
- 4つの型と使い分け
- 単純に課題の解決策を示すだけでなく、危機感を煽ってからのほうがいい
いいストーリー展開にはパターンがあるって、ユング心理学?の神話の話とかもでてきて、「あー、そういう心理学の使いかたもあるんだ」と思った
この本でもわからなかったこと
- 結局、そのコンテンツは誰がどうやってつくるの?
- コンセプトの作り方やコンテンツのチューングの仕方などは説明されていたが、じゃあ実際に良いコンテンツを作るという時に、どうしたらいいのかがイマイチ、ピンと来なかった。結局、ライターさんやカメラマンなど、いわゆるコンテンツ作成のプロにお願いするしかイメージが浮かばなかった。
- この本を読むことで、コンセプトをうまく作れるようになって、どんなにいいコンセプトを出しても、最終的なコンテンツに落とし込む部分は自分にはできないなぁと思いながら読んでいた。
この本を読んで
「コンテンツ」がのってくるスマホアプリやWebアプリをつくる機会は多くあるけれども、次からはコンテンツがどういう目的でつくられ、配布されるのかというのがよりイメージしやすくなったと思う。システムをつくる側にいると、どうしても「“枠“を作っとけば、コンテンツ作成と投入は誰か別の人がやる前提」になってしまっていたり、コンテンツは勝手に湧いてくるものというイメージを持ちがちなので、コンテンツをつくることを意識できたのは、この本を読んでよかったと思う。
また、リーンスタートアップやログ分析、UX思考というものは、エンジニアリングだけでなく、他の領域でも同じ発想で戦える部分は多いんだと認識できたので、エンジニアリング以外の部分の勉強もしていって、幅を広げたいなと思った。