書評:「運のいい人の法則」自分で鍛えられる運もある
- 作者: リチャード・ワイズマン博士,矢羽野薫
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/10/25
- メディア: 文庫
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手に取ったきっかけ
Team Geekを読んだ時に、本の中で引用されていて、知った。タイトルが胡散臭い感じがしたが、Team Geekで引用されているんだから、それなりの本なのではないかと思って、読んでみることにした。読んでみたら、めっちゃよかった。
どういう本だったのか?
ちょっとタイトル胡散臭い感じがしますが、心理学的に基づいて、「運がいい人」に共通する行動・思考パターンを探って、運がいい人になるためにはどうしたらいいのか?を考察した本。
当然、「運」と言っても、それは「宝くじに当たりやすい」とか、「コインの表が出やすい」とか、そういう外的な事象をコントロールする方法ではない。「自分で自分が運がいいと思っている」人に共通することを調査研究した結果がまとめられている。外的な事象自体を制御しようという話ではなく、チャンスを掴みに行く姿勢・物事の捉え方によって、「自分は運がいい人だ」と思えるようになるよという話。(ちなみに、「宝くじに当たりやすい」のような運は、“運がいい人”と“運が悪い人”の間で差がないという実験もしているのが好感的でした)
納得感があって、試してみたくなる
一通り本を読んでみて、自分が運がいいなと思った体験と重ね合わせると、非常に納得感があってよかった。 運がいい人の1つのポイントとして、「たくさんの人とあって、人付き合いを大切にして、外向的」ということがあったので、これは苦手ながらも実践していきたい。
ちょうど今年の目標として、社内・社外の人と仕事で繋がる機会を増やすということを考えていたので、実践していきたい。仕事での繋がりを作る時に、Win-Win/Give&Takeの関係でないと、なかなか維持しづらいと思っている。ようやく、自分ができること・Giveできるものは何なのか?これまでの仕事の実績は何なのか?ということを少しの自信を持って言えるようになってきたので、土俵に立って、繋がりを作っていければいいと思う。
全体的な感想
タイトルの胡散臭さとは違って、非常にいい本だと思う。何か詰まった時にもう一度読みたい本だと思う。本のタイプ的には、河合隼雄先生のこころの処方箋を読んだ時に近い感覚だった。
- 生きる上で、ちょっと視点を変えると、見え方が全然変わるよ
- 自分だけの考えの延長にはない、いい意味で“斜め上からの刺激”
- 考え方を知っているだけで、心に余裕ができる感じ
そんな感じの本でした。