どらちゃんのポッケ

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「組織戦略の考え方 ―企業経営の健全性のために」 は組織の中で働く人の必読書だった

きっかけ

きっかけは、このツイート。

めっちゃ良い本!!

経営者も、組織のリーダも、組織の下っ端も全員読んだ方が良い本。それぞれが、それぞれの視点で何か感じるものが絶対にあるはず(ただし、この本のノウハウを組織健全化ではなく、自分のためだけに使う人も発生してしまうと思うけれども)。

組織が大きく・長く・安定するに従って、生まれてくる課題・問題を、なぜ発生するのか・どう扱うのかという点で解説している。いろんな組織で実際に起こっている問題だと思うので、参考になる人もおおいと思う。また、良かれと思ったことが逆に組織を悪くしている原因になっていたりするので、知識をつけることは大事だと思う。自分の組織は大丈夫だと思っている人も、知らず知らずのうちに、組織の問題が発生していたことに気がつくかもしれない。

組織の問題は、1人1人が意識して、改善しなければ解決できない問題も多いと思うので、組織のなかで働く人が理解しておいて損はないかと思った。こういう組織論は、マネージャー層になってはじめて研修が行われ、若手のうちは研修であまり扱われないというイメージがあるが、逆に若手のうちから、しっかりと教えていかないといけない気がしている。

印象にのこったこと

官僚制は、悪の権化ではない

官僚制は悪の権化と言われるが、日々のルーチンワークを回すためには、不可欠なもの。日々のルーチンワークが回らない組織は、より先進的なことができないので、官僚制をキチッと組織的に行うことがまず土台となる。打倒官僚制ということで、作られる組織制度は、効果が期待しにくい可能性が高い

組織構造をいじっても、最後はヒト

組織構造をいじっても、最後に実行するのはヒト。最後に実行するヒトがいないといけない。優秀な人がいない組織で、組織構造をいじっても意味がない。

あと、特定の人を責めると人間関係をギスギスさせるから、「組織構造」を責めがちになる。だから、不満があると、組織構造に対して、怒りが向くことが多い。そこで、正しく、問題点をみつけないと意味のない組織改革をしてしまう。

組織の課題

ある程度、大きく・安定し始めると顕在化し始める、フリーライダー・きつねの権力・意思決定ができないなどの課題が、生まれる。なぜ生まれ、どう捉え、どう抑えていけばいいのかを理解しておいた方かいい。

組織の腐り方

安泰期になった会社の組織のなかで、内向きの仕事が生まれ、ルール運用の複雑化し、組織が利益を上げられなくなっていく過程。絶対、どの組織でも少なからず起こっているはず。腐らないように、組織をメンテナンスしていくことの重要性を感じた